体重計の針が、ついに過去最高を記録した。
「これはまずい」
そう思った瞬間、私は自分の愚かさを悟った。原因は明白だ。食べすぎである。
「規則正しい生活と慎ましい食事で、すぐに元に戻るだろう」
そんな甘い考えは、現実の前に粉々に砕ける。中年の体は、そんなに優しくはない。
断食するくらいの勢いで、この膨れ上がった胃袋を叩き直さねばならない。不規則な生活で肥大化した胃は、まるで野生の獣のように、無意識のうちに食欲を煽る。
禁酒という小さな抵抗を始め、ようやく下降の兆しが見えてきた。ストレスの軽減も、この戦いには不可欠だ。
若かりし頃の体は、もう戻ってはこない。だが、諦めるわけにはいかない。
アラカンよ、共にこの戦いに挑もうではないか。体重との格闘は、実は自分との格闘なのだから。